Googleビジネスプロフィールの一部の分析データについて、2月20日にGoogleからの提供が終了しました。それに伴い、2月20日にLocation Cloud Managerの分析画面を変更します。
目次
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Googleからの提供が終了するデータ
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Location Cloud での変更内容
- 【事例】表示数が閲覧数になってどう変わったか
- 【事例】アクション数はどう変わったか
1.Googleから提供が終了するデータ
2月20日に、以下のデータについて、Googleからの提供が終了します。
●Googleからの提供が終了するデータ
(1)投稿について
・閲覧数
・クリック数
(2)インサイトについて(検索数・表示数)
・直接検索数
・間接検索数
・ブランド検索数
・Google検索表示回数
・Googleマップ表示回数
2.Location Cloud での変更内容
(1)データの変更内容
以下の通りデータが変更となります。
①Googleのインサイトデータ
現在提供中のデータが以下の変更後のデータに変わります。
▼提供中データ▼
・直接検索数
・間接検索数
・ブランド検索数
・Google検索表示回数
・GoogleMap表示回数
・ルート検索数
・通話数
・ウェブサイトへのクリック数
▼変更後データ▼
・インプレッション数
- Google マップ - モバイル
- Google 検索 - モバイル
- Google マップ - パソコン
- Google 検索 - パソコン
・ルート検索数
・通話数
・ウェブサイトへのクリック数
② 投稿のユーザーの反応データ
現時点で展開されている情報によると、
以下の投稿の数値は提供ができなくなります。
代替案は未定となっています。
▼提供中データ▼
・表示数
・アクション数
・CTR
▼変更後データ▼
・(未定)
(2)変更後のGoogleのインサイトデータについて
「パフォーマンス」から確認できる項目と同様になります
アクション系:通話、ルート(検索)、ウェブサイトのクリック
インサイト系:ビジネスプロフィールを閲覧したユーザー数(PF、デバイス別)
(3)まとめ
Location Cloud で提供するデータは下記の通り変更となります。
※1 項目は類似していますがGoogle側の集計ロジックに変更がありそうで、数値が一致しないため単純比較できません
※2 対策として、変更後データの過去分を取得して、変化を追えるようにする予定です
※3 投稿については、GoogleのAPI提供がなくなったため、別の方法での取得が可能か検討中です
3.【事例】表示数が閲覧数になってどう変わったか(2023/2/20更新)
検索数と表示数がなくなり、閲覧数になりました。
この変化について、Googleの説明と実際の数値集計結果とを纏めました。
(1)Googleの説明
項目名称が『ビジネス プロフィールを閲覧したユーザー数』に変わりました。
ヘルプページでは、以下のように説明されており、表示数からユーザーの閲覧回数を重視するようになりました。
https://support.google.com/business/answer/9918094?hl=ja
“プロフィールにアクセスしたユニーク ユーザーの数。
複数のデバイスやプラットフォーム(パソコンまたはモバイル、Google マップまたは Google 検索など)でビジネス プロフィールにアクセスした場合、カウントされる回数には上限があります。
デバイスごとおよびプラットフォームごとの集計では、ユーザーは 1 日 1 回のみカウントされます。
同じ日の複数の訪問はカウントされません。
この指標はユニーク ユーザー数を表すため、ビジネス プロフィールやメール通知で確認できる閲覧回数よりも少ない場合があります。
この指標は、Google での合計表示回数ではなくビジネス プロフィールの閲覧回数を重視しているため、ビジネス プロフィールやメール通知で確認できる閲覧回数よりも少ない場合があります。”
旧指標の『表示数』では1人のユーザーが1日に何度も表示するとその分カウントされていましたが、新指標の『ビジネスプロフィールを閲覧したユーザー数』では1日に1度だけカウントされるようになりました。
※ただし、複数のデバイス(PC/スマートフォン)、複数のサービス(Google 検索、Google マップ)で閲覧した場合はその分カウントされますので、厳密には1人のユーザーで複数回カウントされるケースがありそうです。
(2)2つの事例からわかったこと
- カウント件数は相対的に減っている
『表示数(従来)』>『ビジネスプロフィールを閲覧したユーザー数』 - 数値の変遷の傾向は同じ
実際のデータを見てみます。
【事例1】
まずはA社のグラフです。
こちらは、2022/10/01 - 2023/01/31までの全店の合計数の時系列のデータです。
詳しい数字は出せませんが、新指標は旧指標の約14%の数値となっていました。
ただ、グラフの形は似ていて、増減の傾向は同じと言えそうです。
【事例2】
続いて、B社の比較グラフです。
こちらは、2023年1月の店舗毎のデータを比較したものです。
事例2-a.Google検索での『表示数』と『ビジネス プロフィールを閲覧したユーザー数』
詳しい数字は出せませんが、新指標は旧指標の約70%の数値となっていました。
また、グラフの形は似ていて、店舗毎の多寡の傾向は同じと言えそうです。
事例2-b.Googleマップでの『表示数』と『ビジネス プロフィールを閲覧したユーザー数』
詳しい数字は出せませんが、新指標は旧指標の約10%の数値となっていました。
こちらについても、グラフの形は似ていて、店舗毎の多寡の傾向は同じと言えそうです。
事例1、事例2-a、事例2-bを見ると、以下のことが分かりました。
- 『ビジネス プロフィールを閲覧したユーザー数』の方が『表示数』よりも少ない
- 時系列でみた場合に増減の傾向が似ている
- 店舗別で見た場合に店舗毎の多寡の傾向が似ている
以上より、表示数より閲覧数を重視するとの説明の通り数値の大きさは変わりましたが、時系列での傾向や、店舗毎での傾向についてはこれまでと変わらないので、従来の効果測定を継続できそうです。
4.【事例】アクション数はどう変わったか(2023/2/20更新)
続いて、ルート検索数とウェブサイトのクリック数について、Googleの説明と実際の数値を見てみます。
(1)ルート検索数
ルート検索数は、スパム対策などのためユニークユーザー数の集計方法を変更、マップでのルート検索の指標を新たに設定し、より正確に把握できるようにしたそうです。
Googleの説明
“マップでのルート検索: お客様のビジネスまでのルートを検索したユニーク ユーザーの数。マルチタップ、ルート検索のキャンセル、スパムなどの操作が集計結果に影響しないように、ルートを検索したユニーク ユーザー数の集計方法を変更しました。マップでのルート検索の指標を新たに設定し、個々のユーザーがお客様のビジネスまでのルートを検索した回数をより正確に把握していただけるようになりました。現在この新しいバージョンの指標はテスト中であるため、旧バージョンも引き続きビジネス プロフィールの [インサイト] ページでご確認いただけます。”
A社のグラフを見てみます。
詳しい数値は出せませんが、新旧比較で約1100%と大きく増加しました。
グラフはぴったり重なることはありませんが、横ばいの傾向は似ています。
Googleの説明の通り大きく集計方法が変わったようです。
※他方、B社では、新旧比較で平均約77%に減少していますが、店舗によっては大きく伸びるなどしていて傾向が掴めておらず、引き続き状況を観察している状況です。
(2)ウェブサイトのクリック数
続いて、ウェブサイトのクリック数です。
Googleの説明
ビジネス プロフィールに表示された、ウェブサイトへのリンクのクリック数。
Googleからの説明に変化はなく、A社のグラフを見ても計測結果は数値の増減はなく時系列ももちろんほぼ一致という結果でした。
ウェブサイトについては従来からの効果測定を継続して頂いて問題なさそうです。
以上、インサイトデータの更新についてまとめましたが、ご不明点がある方は気軽にLocation Cloudのサポートチーム迄ご連絡頂ければと思います。
参考ページ:
ビジネス プロフィールのパフォーマンスとインサイトを確認する
https://support.google.com/business/answer/9918094?hl=ja
(了)